
かつて「名作」という商品名のおせんべいがあったという。
醤油の味が濃く、マヨネーズを付けて食べるのもおすすめの食べ方として推奨されていたそうな。
なんだそれ!しょっぱい おせんべいが好きな私にはすごく魅力的だ。
いまはなき おせんべい「名作」について調べた。
「名作」を作っていたメーカーは廃業していた
「さまぁ~ずのさまラジ」というラジオ番組を毎週欠かさず聴いているのだが、ある日の放送で話題に挙がったのが「名作」というおせんべい。
なんでも、
・濃い醬油味が売りで、マヨネーズを付けて食べると美味しかった
・パッケージの「名作」の文字が独特で、「君作」と勘違いしていた
というエピソードが語られていた。

↑これが「名作」のパッケージのフォント。たしかに「君作」に見える。
調べたところ、「名作」は新潟県小千谷市に本社を構えていた新野製菓が作っていたおせんべい。
米菓が有名な新潟県に生まれ育ちながら、「名作」に全然ピンと来なかった私。
東京出身のさまぁ~ずや他県のラジオリスナーが話題にするくらいだがら、全国区の知名度があった商品だったのだろう。
濃い醤油味の「名作」には、マヨネーズを付けて食べるのがメーカーからもおすすめの食べ方とされていたという。
聞いただけで、なんて美味しそうな。
ところが、「名作」を製造していた新野製菓は2012年に廃業しているようだ。
新野製菓の本社のあった場所を訪ねてみる。

↑新野製菓は四尺玉の花火が打ちあがる「片貝まつり」で有名な小千谷市は片貝町にある

↑2010年の事業停止から15年、新野製菓の本社(廃墟?)はいまも残る
メーカーの廃業により、いまはもう「名作」は味わえないのか…と肩を落としていたところ、なんとあの越後製菓から「名作」が出ているという情報を得た。
廃業した新野製菓の味を越後製菓が受け継いで「やわらか名作」の名で復活させているとのこと。
「ZARD」に対する「SARD UNDERGROUND」的なことでしょうか。
「名作」の食感をソフトにしてマッシュアップしており、かつての「名作」を知っている人からすれば別物なのかもしれないが、とにかく「名作」を名乗るおせんべいがをいまでも味わえるというのはありがたい。
いくつかのスーパーを巡ってもなかなかお目にかかれなかったが、ディスカウント系のお店でついに出会うことができた。
↑これが噂の君作、いや名作…!
一口食べてみれば、うん、これは想像どおりのしょっぱさだ。
熱中症対策にいいかもしれない、と思うほどの塩味(えんみ)。
しかし、しょっぱいのに口がそれを求めて、手が止まらなくなる中毒性がある。
そしてお楽しみ、今度はマヨネーズをつけて。
自分という人間はそこまでマヨネーズに「ヒキ」を感じるタイプではないと思っていたが、「名作」には絶対合わせたい、マヨを。

↑マヨネーズを付けて
↑いただきます
宣言します、今年のベストバイは「やわらか名作」とマヨネーズです。
日経トレンディにも載せましょう。
このやわらか名作、食べればわかる「名作」の名前に違わぬ逸品。
また買おう。
マヨがいいなら他のおせんべいでもいいんじゃね?
「名作」の美味しさもさることながら、醤油せんべい+マヨネーズという食べ方に開眼した私。
濃い味の醬油せんべいならあれもいけるのではないか、と思ったのが亀田製菓から出ている「技のこだ割り」。
醬油せんべい界のマスターピースとしてみんなも当然知っているよね。
あれも結構しょっぱいぞ。

これにもマヨネーズを付けてみたらどうだろう。
オフィシャルにはそのような食べ方は提唱されていないようだが。


うん、悪くはない。
だけど同じ醤油せんべいでも、全然違う。
「技のこだ割り」も完成された美味しさがある。
しかしマヨネーズとのマッチングという点では、やはり元祖の名作に軍配が上がると忖度なしに思えた。
「名作」をありがとう 再び新野製菓本社へ
マヨネーズとのマリアージュに「名作」を超えるものはおそらくない。
この感謝を誰に伝えようか。

↑とりあえずまた新野製菓の本社前に来た
こんなに美味しいおせんべいを生み出してくれてありがとう。

↑聖地巡礼
そして、その味を引き継いでくれた越後製菓にも感謝を述べたい。

↑越後製菓に足を向けて寝られないです私は

↑やわらか名作を残してくださってありがとうございます!
実は最近、「やわらか名作」を扱っていた知る限りで唯一の店舗からも姿を消してしまったのだ。
お気に入りの嬢がお店を辞めたときってこんな気持ちなのだろうか。
そのせいで最近の私は情緒が不安定である。