
教科書に出てくるお菓子やジュースなどの商品の写真は、商品名のところがテープで隠されていた記憶がある。
知っている商品が急に「教科書テイスト」になるあの感じを再現したい。
教科書に出てくる商品の写真は商品名が隠されている
小学生のころ、教科書や資料集にお菓子やジュースなど実際にある商品の写真が出てくるとなぜか興奮したものだった。
だけど、それらは「教科書」という公益性を鑑みてか、商品名や企業名が隠されていた覚えがあるのだ。
どう見てもみんなが知っているあの商品なのに、白々しく隠されていることになんだかムズムズした記憶。
あの感じを実際の商品で再現してみたい。
要は、商品の企業名や商品名の部分をテープで隠せばよいのだろう。
黒テープで隠してみる
ひとまず黒いビニールテープを用意した。
これを家にある商品に貼ってみる。

家に明治のフルーツ牛乳があった。
これでいくと、「meiji」「明治」は企業名にあたるわけだから、教科書的には隠したほうがよいだろう。
でかでかと「フルーツ」ともあるが、「フルーツ」や「フルーツ牛乳」は一般名詞なので、隠さなくてもよいだろう。
これも教科書的判断である。

↑テープをチョキチョキとやって…

↑明治フルーツ牛乳が匿名化

↑「明治おいしいミルク」もこのとおり。「meiji」のロゴと「明治」と書いてある場所を隠した。我が家は明治の依存率高いな。
実際の教科書は黒テープじゃなかった

小さな字で書かれていた「明治」の部分も目ざとく見つけて黒テープで隠してやったぜーと悦に入っていたのだが、冷静に考えると教科書のテイストとは微妙に違う気が。
あの頃俺たちが見た教科書のポカリスエットの缶は、べったりと黒テープで隠されていたか?
↑こんなだったか?
一度しっかりと確かめよう。
図書館に行って、教科書を借りてきた。

↑日本文教出版株式会社『すがこうさく 1・2上 たのしいな おもしろいな』より

↑黒テープじゃない!
一律に黒テープで隠すのではなく、違和感のない同系色で隠されていた。
そうそう、こんな感じだった気がするよ。
やるべきは同系色のテープを用意することーー
同系色のテープで隠し放題
汎用性の高そうな黒と白と赤のテープを買ってきた。
これでどんどんメーカー名や商品名を隠して、「商品の教科書化」をやっていくぞ。
ガッツリ書いてあった森永のロゴとハイソフトの商品名を地の色と同じ白のテープでカバー。
ただし、右下に書いてある「旅にハイソフト」という文字は、茶色のテープがなかったために隠すことができなかった。
これでは教科書掲載は無理だろう。
カルピスもうまくいかなかった。


森永ハイソフトでは「旅にハイソフト」のキャッチコピーが隠せなかったが、カルピスのコピー「カラダにピース」はしっかりと隠せた。
しかし、缶とビニールテープ、同じ白でも色味の違いが際立っており、かなり不自然になってしまった。

コカ・コーラはどうだろう。


↑どうだ!
缶とビニールテープのテクスチャの違いこそあれ、相当いい感じだ。
今回も色味の違いはあるのだが、この場合むしろそれが「あの頃の教科書っぽさ」を醸し出している気がする。
よいものができた。
追加でテープを買ってきた
コカ・コーラの成功に気をよくした私は、ホームセンターで黄色、緑、青を追加購入。
家の中のものをどんどん教科書化していこう。
↑キッチン泡ハイター、NIVEAの日焼け止めクリーム、メラノCC化粧水

↑これはなんでしょう?
商品名を隠すと生活感がなくなるかと思ったが、語りかけてくる見慣れたデザインの強さがむしろ際立ちますな。
現在の教科書は、もしかしたら画像加工で商品名を消しているのかもしれない。
だけど、テープで物理的に隠していたあの趣きを文化遺産として語り継いでいきたい。
「教科書に映る知っている商品」に抱いたあの気持ち、フォーエバー
小学生のころ、唯一教室でテレビを見られたのが、NHK教育テレビで「さわやか三組」を見る時間。
先生が道徳の時間にテレビをつけるとなぜかチャンネルが民放になっており、一瞬ワイドショーやCMが流れる。
その瞬間、教室に歓声が上がる。
教室というどこか世間とは隔離された空間で俗世界の光景に触れると、家でいつも見ているものでも妙なうれしさがあった。
教科書に映る商品もそうである。
その商品名が隠されているとなれば、むしろ「これってあきらかにあれだよね」と盛り上がる。
そのことが印象をより濃いものにさせる。
抱いていたそんな気持ちを昇華したのが、今回の商品名を隠す「商品の教科書化」なのである。
授業でノートPCを扱ういまの小学生も、同じ気持ちを抱いているのだろうか。

↑教科書化されたコカ・コーラを飲む