決して多くない友人たちとしばし話した後に別れ、一人キャンパスに併設されたモノレールの駅へと向かう。
いたるところでできている惜別の輪はまだまだほどけないようだ。
もうこの道を歩くことはないんだな、そう思うことでセンチメンタルに浸ろうとしたのだが、不思議なほどそういった感傷は湧いてこなかった。
楽しくなかったわけではないが、名残惜しくはない。
ただ、長かった。
何もしなかったわけではないが、何をしたわけではない4年間。
否応なく過ぎていく時間に爪を立てることもできず、上滑りしてきた。
楽しそうに話しながらすれ違って行った振袖の女の子たちは自分と同い年とは思えないほど大人っぽくて、綺麗だ。
駅のホームのベンチに座りモノレールが来るのを待つ。
ランダム再生に設定されたウォークマンからはビートルズの「The long and winding road」が流れてきた。
ロング・アンド・ワインディングロード。
自分の大学時代は曲がりくねったというほどドラマに満ちていただろうか。
ホームにモノレールが入ってくる。
なぜか誰かと話したい気分だったので、振袖やスーツを着た人であふれる車内を見回したが、知っている人は誰もいない。
終点までは二駅。
モノレールが走り出した。
ロング・アンド・ワインディングロード。
見慣れた車窓からの風景も、自分を引き止めたりせず流れていく。
だから自分もそこに心を置いたりしない。
そう思っていたら少しだけ感傷に似た思いが沸き上がってきた。
モノレールが終点に近付き、減速を始める。
ロング・アンド・ワインディングロード。
空中で不自然に途切れるモノレールの終点。
その軌道の先に、自分の新たな道が続いている気がした。
ロング・アンド・ワインディング…

